FIFA(国際サッカー連盟)は、ワールドカップ用につくられたインスタグラム公式アカウントで、過去の試合の動画を公開している。その中に、恐ろしい試合内容なのだが、それだけに人々の関心を集めているものがある。
”ワールドカップ史上、最も暴力的”とすら言われる内容で、そのハイライト動画は37万回も再生されている。それは、2006年ドイツ・ワールドカップの一戦だ。ポルトガルとオランダが8強進出を争うラウンド16――。そう聞けば心が高鳴るカードだが、ふたを開けるととんでもない展開になった。
試合は前半23分にマニシェが奪ったゴールが決勝点となり、ポルトガルが1-0で勝利するのだが、ファンの関心は別のところにあるようだ。
引き金は、開始2分で主審が提示したイエローカードだった。オランダのマルク・ファン・ボメルが警告を受けた場面だ。その後、公開された動画で何度も映し出されているように、足を刈り取るようなスライディングタックルや、膝蹴りかと見まがうばかりの競り合い、明らかに反則のバックチャージと、選手が心配になるようなプレーが連発されていた。
映像の途中では、主審がイエローカードやレッドカードを提示する場面が連続で映し出されているので、FIFAとしても激しさに着目した試合だったようだ。