「この人絶対いい人だ」J2ベガルタ仙台のマスコットを襲った悲劇と、手を差し伸べたまさかの人物! 試合前のアクシデントが勝利をチームにもたらしたと話題にの画像
ベガッ太が勝利をもたらした? 撮影:中地拓也

 ベガルタ仙台は16日に行われたロアッソ熊本戦で試合前からピンチに見舞われた。だが、この悲劇は感動へと転じ、さらには逆転でのJ1昇格につながるかもしれない。

 仙台は16日、ユアテックスタジアム仙台に熊本を迎えた。J1に自動昇格できる上位2位に入る可能性は消えており、試合前には7位というポジションで、プレーオフに出場する可能性を残すためにもどうしても勝利が欲しかった。

 一方で、ホームに乗り込んできた熊本は4位。今季、J2に戻ってきたばかりだが、昨シーズンのJ3を制した力を見せつけ、上位に進出している。難敵であることに間違いはなかった。

 そんな緊張感が影響したのかもしれない。試合に臨もうとするスタジアムで、キックオフ前に事件は起こった。1万1715人が集まり、声出し応援が可能となったスタジアムに、選手たちが入ってくる。選手たちの表情は引き締まっている。そして、選手たちの後ろに続くあの鳥も……。

 選手に続いて一段低くなった通路から、階段を上がってきたのはマスコットのベガッ太だった。決して下を向くことなく、視線を上げて入場しようとしたのだが、その姿勢と、景気をつけようという思いが裏目に出てしまったのかもしれない。ピッチレベルまであと一段、ぐっとスピードアップしたベガッ太は足を滑らせ、転んでしまったのだ。

 ベガッ太はスタッフに助け起こされたが、ドラマはそこでは終わらなかった。何と、相手チームのGK佐藤優也が寄ってきて、背中へ手を回す。まさにフェアプレーがにじみ出たシーンだった。

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