■プレスが効かなかった第2戦

 エクアドル戦は、ワールドカップ本番でもありそうなヒリヒリとした試合だった。

 苦戦の原因は先発11人をすべて変えたことに尽きる。当然、ファーストチョイスの選手に比べてコンディション面も含めて能力は落ちるし、初めて組む選手も多いのでコンビネーションも悪い。

 むしろ11人を変えたのにこれだけの試合ができたことを賞賛すべきだろう。ワールドカップ本番では数人ずつターンオーバーしながら戦っていけるメドが立ったと言える。また、苦しい展開の中で後半からワントップに入った上田綺世がなんとかターゲットとして機能したことは明るい材料だった。

 この2試合から見えてきたのは、日本の前線からのプレスが効くかどうかが勝敗の分岐点になりそうだということ。

 ただ、アメリカのように中途半端につないでくる相手であれば日本のプレスが効いてゲームをコントロールできるが、エクアドル相手にはプレッシングは有効でなかった。日本チーム側の問題もあったが、プレスのかけやすい相手とそうではない相手があるのは間違いない。

 ドイツやスペインを相手に、アメリカ戦のように簡単に90分にわたってプレスが効くとは思えない。プレスが効かない場合にはどのように戦うのか。プランB、プランCを用意して戦わなければならないだろう。

  1. 1
  2. 2
  3. 3