■浦和が全北に勝てなかった分野

 韓国の選手もU-18ウズベキスタン代表の選手も、ボールテクニックでは日本の選手に劣る。けれども、体を当てての競り合いにおいてどちらが最終的にボールをコントロールできるのかといえば、それは韓国やウズベキスタンの選手なのだ。

 浦和と全北の試合のスタッツを見ると、シュート数やCKの数など多くの分野で浦和の方がかなり上回っている。だが、タックル成功率とか空中戦での勝率など“デュエル系”のデータをみると、そのほとんどで全北の方が上回っているのだ。

 この数字がすべてを雄弁に物語っているのではないだろうか。

 韓国でもウズベキスタンでもオーストラリアでも、日本と対戦するときにはパスをつないでビルドアップするサッカー・スタイルで挑んでくることが多い。しかし、相手がそうしてくれている間は日本選手のテクニックや戦術が生きるから、試合は日本のリズムで進むことになる。だが、途中から(SBSカップのU-18ウズベキスタン代表のように)パワーを前面に押し出して、1対1のデュエルでの勝負に懸けてくると日本は追い込まれてしまうのだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3