■日本代表のもう一つの課題
さて、Uー18日本代表は大会最終日にはウズベキスタンと対戦したが、この試合では日本のサッカーにとってのもう一つの課題が浮き彫りとなった。
ウズベキスタン戦の前半も、やはり日本がボールを支配した。素早い帰陣で相手にスペースを与えず、最後はセンターバックの高井幸大(川崎フロンターレUー18)がしっかり締める。一方、攻撃ではアンカーの位置に入った下田栄祐(鹿島アントラーズユース)からの深いパスが効果的で、何度か決定機を演出した。そして、17分にはやはり下田のパスで左サイドの名願斗哉(履正社高)が相手ペナルティーエリア内深くに進入。最後はサイドバックの坂井駿也(サガン鳥栖Uー18)がゴール正面で受けて、うまくターンして中央に決めた。
ただ、その後も日本が支配を続けたものの、2点目は奪えないまま後半を迎えることになってしまった。
後半に入ると、ウズベキスタンは両サイドに新しい選手を入れてアグレッシブに前に出てきた。そして、前がかりになるウズベキスタンを相手に、ボールを巡る激しい競り合いで日本は次第に劣勢に立たされ、クリアボールも拾われて自陣に釘づけにされてしまう。ボールを奪ってパスをつないで攻めても、最終的には1対1の競り合いで負けて突破を許してもらえないのだ。
ウズベキスタンの攻撃はけっしてテクニカルなものではなかったが、力強さが目を引いた。多少正確性を欠いてでも、素早くボールをスペースに送り込んで、競り合いの中でボールを自分たちのものにしてしまうのだ。
そして、日本が自陣ゴール前に釘づけにされていた60分にリアン・イスラモフにミドルシュートを決められて1対1の同点とされてしまった。
試合はそのまま終了し、PK戦でウズベキスタンが勝利。今年の大会はウルグアイが全敗に終わり、日本、ウズベキスタン、静岡の試合は3試合すべてが引き分け。PK戦で静岡と日本に勝ったウズベキスタンが優勝。日本は二度ともPK戦に敗れて3位という結果に終わった。