■メンバー次第では2トップではなく1トップに?

 リーグ最多の62得点を記録している攻撃陣も、前節は不発に終わった。20節の千葉戦以来、実に12試合ぶりの無得点に終わった。

 その群馬戦では、FWの中山仁斗富樫敬真がメンバー外だった。ふたりがピッチに立たないのは4月23日の11節以来で、合計22得点をあげている強力デュオの不在は、やはり大きかった。

 群馬戦では皆川佑介遠藤康の2トップでスタートしたが、後半途中から皆川とフェリペ・カルドーゾの2トップとし、その後の選手交代でカルドーゾを1トップとする4-2-3-1にも変化した。

 中山と富樫が今節も不在の場合は、カルドーゾを最前線に置く4-2-3-1でもいいかもしれない。遠藤を2列目で起用すれば、彼自身はもちろん攻撃そのものがスムーズになる。2列目には氣田亮真名倉巧、加藤千尋と選択肢が複数あり、中島元彦をボランチからトップ下へ上げることもできる。 

 千葉の3バックに2トップをぶつけるよりも、1トップにして2列目の流動的を高めたほうが、ゾーン間のギャップを効果的に突けるとのイメージが成り立つ。サイドバックも効果的に攻撃参加でき、相手のウイングバックを自陣へ引き戻すことができるだろう。

 昇格争いの繰り広げているチーム同士の勝点差は、試合数より勝点差が大きくなると挽回が難しいと言われる。仙台が今節の試合を落とし、上位2チームが勝利したら、勝点差が「10」以上になってしまう。残り試合数の「9」よりも勝点差が大きくなるわけで、いよいよ追い詰められてしまう。

 仙台にとっては、絶対に負けられない一戦だ。

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(2)へ続く
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