試合終了の笛を聞くと、立田悠悟はその場に倒れ込んだ。その奥では片山瑛一が膝に手を当てている。
敗戦後、と説明書きがあればそうとも見える光景だが、手前ではガンバの選手が片山と同じように膝に手を当てている。
引き分けでもない。勝ったのは清水だ。
それだけガンバに苦しめられた試合だった。
試合後の両監督のコメントからも、そういう試合だったことがわかる。
「自分たちが準備してきたことを凄くトライしてくれた」(ガンバ、片野坂知宏監督)
「ガンバは素晴らしいチームだった」(清水、ゼ・リカルド監督)
最終的なスコアは0-2だが、先制点が入るまで、ガンバは自分たちが用意してきた戦い方を展開し、清水は苦しめられた。
前週の福岡戦が中止となり、真夏の残留を巡る6ポイントマッチに向けて思う存分準備をすることができた片野坂監督は3-6-1を選択。特徴的だったのは、7月30日の京都戦に続き3バックの左に藤春廣輝を配したことだ。