■砂漠やラクダがいる光景を楽しむ
すべてが最近の50年ほどの出来事です。30年ほど前、あの「ドーハの悲劇」の頃、ドーハの街は高層ビルもほとんどない田舎街でした。
同じアラビア半島でも聖地マッカがある紅海に面したヒジャーズ地方は古くからの歴史のある街ですし、半島南岸のイエメンの首都サナアは美しい歴史的建造物が立ち並ぶ夢のような景色が見られます。また、インド洋に面したオマーンも、かつては進出してきたポルトガルや英国と戦争をしたこともある強大な国でしたし、山もあれば温泉もあり、それなりに旅行も楽しめます。
しかし、湾岸産油国では滞在中の楽しみはほとんどありません。
「中東が初めて」なら砂漠自体が楽しめますし、街中をラクダが歩いているのも驚きの光景かもしれません。僕も、最初に中東に行った時(アメリカ・ワールドカップ一次予選)には、ドバイ砂漠ツアーを楽しみましたが、二度目(同最終予選)の時には砂漠もラクダも特に興味を引く光景ではなくなっていました。
たぶん、今年のワールドカップも試合以外に楽しみもない滞在になることでしょう。しかも、スタジアムも金に飽かせて建設された新設のものばかりで興覚めです。
そんなカタール滞在中にも、何か楽しみはないものでしょうか?
ただ、それでも僕はカタールで観光旅行をしたことがあります。11月にカタールに行かれる方のご参考になるといいのですが……。