サッカー日本代表・上田綺世、ベルギーリーグ開幕戦後の「熱い咆哮」!「チームを変えるリスクは、どんなタイミングでも“無い”」「移籍して、結果を残せなくてワールドカップに出られなくても、僕はそれまでだと思います」の画像
上田綺世 写真:Panoramic/アフロ

 上々のデビューとはならなかった。

 日本代表FW上田綺世が鹿島からベルギー1部セルクル・ブルージュに移籍して約3週間。練習試合で強烈な弾丸シュートを決めるなど好調な様子を見せていた上田は24日、敵地での開幕ゲームに臨んだ。

 相手は2部からの昇格組ウェステルロー。アウェーと言えどセルクルが優勢に試合を進めるかと思われたが、実際は違った。立ち上がりからプレスが機能せず、ウェステルローのシンプルな組み立てと正確なサイドチェンジに苦しめられ、早くも前半31分には味方CBが2枚目の警告で退場に。

 FWではなく4-2-3-1のトップ下で先発を飾った上田はこの直後、一時的に4-4-1のセントラルMFを務め、同34分に戦術的理由でFWケヴィン・デンキーがベンチに下がってから、ようやくワントップに入った。

 しかし、サポーターの声援を受けるウェステルローはこれでさらに勢いづき、セルクルは後手に回った。1人少ない中、目指すスタイルを貫くことは困難を極め、0―2の黒星。フル出場を果たした上田も試合後は疲労を隠せなかった。

「僕らがやっているサッカー自体が、強度もかなり高いですし、前からハイプレスをかけるっていうサッカーをしていく中で、1人いないというのはやっぱり(プレスが)はまらないし、10人になってからもそれをやり続けるのは、なかなか難しくて。(1人退場したことが)すべてだとは言わないですけど、90分ある中、(残りの)3分の2(の時間)でハイインテンシティを保つのは、難しかったかなと思います」

 ボールを奪う位置が低く、奪えたとしてもお互いの距離は遠い。自分たちのやりたかった戦術がそのまま相手にコピーされたかのように、ウェステルローの人数をかけた素早いプレスの餌食となり、ロングボール頼みのサッカーでは上田も前線で孤立するしかなかった。ただ、そんな中でも上田は悲観せず真摯に前を向いた。

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