「J1首位の横浜F・マリノスの完成度を感じさせた」「Jリーグがどれほどすごいかを示す試合になった」【ワールドカップへと続くサッカーE-1選手権「9年ぶりの優勝」の激論】(2)の画像
E-1選手権ではJリーグの力が示された 撮影:中地拓也

 EAFF E-1選手権に出場していたサッカー日本代表は、7月27日に愛知・豊田スタジアムで行われた最終戦で韓国代表に3-0で快勝し、2013年大会以来2度目の優勝を飾った。ワールドカップイヤーにおける9年ぶりのタイトル獲得は、何を意味するのか。ベテランジャーナリスト、大住良之と後藤健生が激論を交わした。

Jリーグのレベル向上の証

――Jリーグでの個々の強さが、E-1選手権にも反映された形でしょうか。

大住「Jリーグは、この数年間で戦術的にも変化しているよね」

後藤「そう。もちろんヨーロッパと比べてどうかというのは別にして、Jリーグのレベルがいかに高いかを、この大会で示すことができたと思う。Jリーグのレベルは10年前と比べて、はるかに上がっているよ」

大住「3、4年前に比べても、そうだよね。川崎フロンターレが圧倒的な攻撃サッカーを披露して、2019年には横浜F・マリノスではアンジェ・ポステコグルー監督が就任2年目にやろうとしたことが全部できて、花開いた。そうやっているうちに他のチームも、自分たちもちゃんとサッカーをしないとダメだ、とにかく勝つことだけを目指して守備を固めてカウンターということをやっていてはダメだという感じになってきた。FC東京は今、変われるか変われないかの瀬戸際にあるような気がするけど、鹿島アントラーズも変化した。湘南ベルマーレ浦和レッズにしても、皆変わったよね」

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