■裏道の先に待っていたもの

 しかも、ミラノ → ドバイでチェックインしていますから、預入手荷物はドバイの空港でいったん受け取って、チェックインしなおさなければなりません。トランスファーの窓口で事が足りるわけではないのです。そして、ドバイの空港は到着ターミナルと出発ターミナルが別の建物になっているので、その移動もあります。

 さあ、大変! ミラノからの便が到着したらすぐに僕は走りだしました。到着ターミナルに行って、預けた手荷物を受け取って、それから出発ターミナルに移動して東京便にチェックインです。

 幸い、このころは中東にしょっちゅう出かけていたので、エミレーツ航空のマイレージ・プログラム「スカイワーズ」がシルバークラスになっていたほどでしたから、ドバイの空港の構造はよく分かっていましたし、到着ターミナルから出発ターミナルに通じる裏道も知っていました。

 こうして、なんとか次々と難関をクリア。ようやく、チェックインを済ませて、保安検査場では、時間がないので最優先で通してもらいました。

 で、検査が終わってふと見ると高級そうなボールペンが落ちていました。前の人が忘れていったのでしょう。

「まあ、届け出ても空港内の落とし物はなかなか本人には戻らないだろう」と、勝手に解釈した僕は、そのボールペンをありがたくいただいてしまいました。後からよく見るとパーカー社製の相当高級そうなボールペンでした。

「ラッキー、頑張って走ったことへの神様からのご褒美だね」と思って、そのボールペンはしばらく大事に使っていたのですが、「悪銭身につかず」とはよく言ったもので、そのうちどこかに行ってしまいました。

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