後藤健生の「蹴球放浪記」第121回「空港で走ったご褒美に高級ボールペンをもらう」の巻(2)捨てる神あれば拾うボールペンありの画像
エミレーツ航空の筆者のマイレージ、当時はシルバー・カテゴリーだった! 提供/後藤健生

 空港では、多くの人と、その人生が行き交う。サッカージャーナリスト・後藤健生も、そういう経験を多くしてきた。時には博多で、時にはドバイで…。自分を信じて、駆け抜ける。

■世界的ハブ空港を駆け抜ける

 実は、僕は空港で走ったことがもう一回あるんです。それは、福岡空港のような短距離ダッシュではなく、かなりの距離でした。

 場所はUAEのドバイ国際空港(DXB)。なにしろ、世界的なハブ空港ですから、空港自体が福岡に比べてはるかに大きいわけです。

 なんで、ドバイで走ることになったのか。それは、ミラノからドバイに向かう便が(原因は忘れましたが)大幅に遅延したためでした。

 あれが、何の試合の時だったのか、すっかり忘れてしまったのですが、アラブ首長国連邦(UAE)で日本代表の試合があってドバイまで行って、その後、イタリアに足を伸ばしたというわけです。当時は、僕はスカパー!でセリエA中継の解説をしていましたから、イタリアには年に1度か2度は行って、現地で試合を見るようにしていました。それで、ドバイまで行ったので「ついでに」と思ったのです。

 東京-ドバイの往復の航空券とドバイ-ミラノの往復の航空券は、まったく別に買ったいわゆる「別切り」でした。東京 → ドバイ → ミラノ → ドバイ → 東京という航空券を買うより、別に買った方が安かったからです。

 一緒に買った航空券でしたら、一部の便が遅れて次の便に乗り継ぎできなくても、他の便に振り替えてもらえます。多少の遅れなら、次の便が待っていてくれることもあります。

 しかし、「別切り」の場合は当然待ってくれませんし、他の便に乗ったら別料金を取られる可能性が高いわけです(まあ、後は交渉力にかかりますが)。

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