■7月23日/パリ・サンジェルマン ジャパンツアー2022 PSG 3―0 浦和レッズ(埼玉)
ジャパンツアーを行っているパリ・サンジェルマンが、プレシーズンマッチ2戦目となる浦和レッズ戦に挑んだ。川崎フロンターレ戦に続いて6万人以上の観客が入ったこの試合で、最も衝撃だったのが前半35分のフランス代表FWキリアン・エムバペのゴールだ。
アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、ブラジル代表FWネイマールと構成される注目の3トップで唯一先発出場を果たしたエムバペは、左ウイングに。対面する酒井宏樹に対し、再三ドリブルで仕掛けた。浦和レッズベンチの前で見せたそのスピードとテクニック、そして超人のフィジカルは、ただでさえ衝撃だったが、得点はそのさらに上を行く衝撃だった。
ゴールを背にする背番号7は、中盤からの浮き球の縦パスをワンタッチで左にはたく。ここで待っていたのは、フアン・ベルナト。タッチライン際のスペイン代表からの戻しをもらうと、そのまま縦に一気に加速。動き出す際に、一瞬、背後へのフェイントを見せたことで、マークしていたダヴィド・モーベルグをいとも簡単に置き去りにする。
そのままトップスピードでペナルティエリアに進入し、独力でGK西川周作と1対1の場面を作る。とはいえ、角度がほぼない状態だけに、西川としては守りやすい状況ともいえた。ところが、である。エムバペが足を振りぬくと、ボールはすさまじい速さで西川の上を抜く。ここしかない、いや、ここを通せるのかという軌道は、まさにワールドクラスで、西川は反応することすらできなかった。