■再びの「ダメモト」

 そこで、いろいろ考えた僕はFIFAの広報部長のグイド・トニョーニに事情を説明して、「なんとか申請できないものだろうか?」というFAXを送ったのです(一般人がEメールを使えるようになるのは、その数年後のことです)。

 トニョーニ広報部長には、メキシコ大会の時に挨拶はしていたのですが、特別な顔見知りというわけではありませんでしたから、これも「ダメモト」でしたが、すぐにトニョーニから「いいよ~っ」という返事が来たのです。あっけないほど簡単でした。

 そして、FIFAからJFAに「GOTO宛」として申請書が届いたのですが、JFAは僕が“抜け駆け”をしたので怒って申請書をくれたのは締め切り日が過ぎてからでした。

 そこで、僕はもう一度トニョーニに「こういうわけで締め切りを過ぎちゃったけど、大丈夫?」というFAXを送ったのです。そうしたら、トニョーニから再び「大丈夫だよ~っ」というお気楽な返事が来たというわけです。

  1. 1
  2. 2
  3. 3