■7月14日/天皇杯ラウンド16 鹿島アントラーズ 2ー0 G大阪(カシマ)
天皇杯ベスト8をかけたG大阪戦直前の14時、日本サッカー協会が会見を行った。7月19日から行われるアジアE―1選手権に出場する、日本代表のメンバー26を発表したのだ。ところがその中に、鹿島サポーターが期待したFWの名前はなかった。
長らく日本代表の最前線で主力を張っていた大迫勇也を招集しないことが明言されていた今回のメンバー発表で、センターFWとして招集が期待されたのが鈴木優磨だ。現在、優勝争いをする鹿島アントラーズをプレーだけでなく精神面でもけん引。その存在感はあまりに大きく、戦う姿勢も含めて日本代表に大きな力をもたらすと思われた。
ところが、鈴木の名前は会見上で呼ばれることはなかった。直後の天皇杯ラウンド16に影響するかと思われたが、この背番号40はそんなことを感じさせないにプレーでチームを引っ張った。
4-4-2でエヴェラウドと2トップを組んだ鈴木は、当初、鈴木が左でエヴェラウドが右の立ち位置だった。しかし、22分にはその立ち位置を逆にする。さらにその後、鈴木が1列降りてファン・アラーノを前に出すなど、次々とポジションを変えていった。相手の出方によって、ゲームの展開によって立ち位置を変えるのはいつものことではあるが、この戦術眼と柔軟性が鹿島の攻撃にリズムをもたらした。