それだけではない。アメリカのプロサッカーリーグMLS(メジャーリーグ・サッカー)は、欧州の「トップ5」に迫る観客数を誇り、レベルも高い。MLSは2つの「カンファレンス」に分かれ、それぞれ14クラブ、全28ものクラブで運営されているが、今季半ばまでの観客数は1試合平均2万495人。現在のJリーグ(今季第20節終了時でJ1平均1万2802人)より多い。人気ナンバーワンのアトランタ・ユナイテッドは1試合平均4万5776人を入れているというからすごい。

■FIFAランキング14位の実力

 代表チームも「世界レベル」だ。6月時点のFIFAランキングは14位。最高順位は2006年に記録された4位で、FIFAランキングが始まった1993年以来、20位台から落ちたこともない。日本が苦手とするメキシコ(12位)とは常に伯仲した戦いを展開し、ドイツ(11位)からもかけ離れているわけではない。ちなみに日本は現在FIFAランキング24位。日本のメディアが得意とする言い方でいえば、「格上」のチームなのである。

 そもそも、アメリカは1930年の第1回大会からワールドカップに出場し、この大会ではグループリーグではベルギーとパラグアイにともに3-0で勝ち、1位で進んだ準決勝ではアルゼンチンに0-1で敗れたものの、3位の成績を残している。ことしのワールドカップ・カタール大会でワールドカップ出場は10回目。近年では2002年大会で準々決勝に進出、2010年大会と2014年大会では連続してラウンド16に進出している。「FIFAランキング14位」には、しっかりとした裏付けがあるのである。

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