【9・23親善試合】国内リーグはJリーグ以上、FIFAランクも日本の「格上」のスポーツ大国【日本代表が対戦する「サッカー大国」アメリカ】(1)の画像
日本代表が親善試合を行うアメリカ代表 写真:AP/アフロ

 日本代表はワールドカップに向けての準備として、9月にアメリカ代表と対戦する。スポーツ大国アメリカは、サッカーにおいても世界的な強国である。日本代表にとって素晴らしいテストマッチの相手となるアメリカを、サッカージャーナリスト・大住良之が掘り下げる。

■世界のサッカー大国

 「アメリカなら楽勝だよね」―。Jリーグの取材から帰る電車のなかで、こんな親子の会話が聞こえてきた。

 とんでもない。9月23日に日本代表が対戦することになったアメリカ代表(日本のホームだが、欧州で開催される)は、ワールドカップで対戦するドイツやスペイン、そして現在FIFAランキングで上位を争っているブラジル、ベルギー、アルゼンチン、フランス、イングランドなどと比較すると知名度は低いが、現在の世界のサッカーでは間違いなく「強豪」のひとつであり、世界の「サッカー大国」のひとつといえる国なのだ。

 国際サッカー連盟が発表している最新のデータによれば、アメリカのサッカー人口は2450万人。この数字は中国に次いで世界で2番目に当たる。アメリカの人口を約3億3000万人とすると、国民の13人にひとりがサッカーをプレーしていることになる。

 アメリカでのサッカー人気の高さは、ワールドカップの観戦客数によく表れている。2018年のワールドカップ・ロシア大会では、観戦者全員に「ファンID」と呼ばれる身分証明証が発給された。「ファンID」はロシア入国のビザも兼ね、外国からの取得で1位だったのが中国で6万人、2位がアメリカの4万9000人だった。スポンサーからの招待が大半だった中国人に対し、アメリカ人は大半が個人の観戦客だった。

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