夏場に試合が続いても、これだけの選手層があれば、試合ごとにローテーションすることで疲労をコントロールできるし、また試合中にも交代カードを使って選手の負担を減らすことができる。こうして横浜FMは「ビッグクラブに有利」といわれる「5人交代制」を活用しながら夏場も乗り切ることができるだろう(ちなみに、清水戦では角田が脳震盪の疑いでエドゥアルドと交代したため横浜FMは6人の交代を使った)。
■「唯一の気がかり」ACLとの折り合い
横浜FMにとって、唯一の気がかりはACLによる負担である。
現在、J1リーグで上位につけて優勝争いに絡んでいるチームのうち、ACLのラウンド16に勝ち残っているのは横浜FMだけなのである。
ただ、従来の大会形式であればラウンド16に勝ち残ると(決勝に進出したとすれば)7~8試合を、ホームアンドアウェー方式で(つまり、長距離移動を伴いながら)戦う必要があったのだが、新型コロナウイルス感染症の流行が収束していないため、ACLの決勝トーナメントは1回戦制の集中開催で行われる。そして、今シーズンから、決勝は年が明けて2023年に入ってから行われることになったのだ。
従って、横浜FMがACL決勝まで勝ち進めたとしても、今シーズン中にはわずか3試合を戦えばよく、しかも3試合は埼玉での集中開催が決まっているのだ。つまり、長距離移動も必要なくなったのだ。先ほど述べたように選手層の厚さを誇る横浜FMにとって、ACLは大きな負担にはならないだろう。