悔しがる武藤雄樹の姿があった。
途中交代のピッチに入ってすぐの同点ヘッドはまさにやったというものだった。だが、続けて2点目というシーンでは決め切れなかった。ペナルティで再びリードを許した後、柏はゴールまえで猛攻を見せたが、武藤のボレーシュートはバーに当たってしまう。
「もう1点決めなければいけなかった。そこはすごく残念ですけれど、今までチャンスと作れない試合もあったのは事実なので、多くのチャンスを作れたことを前向きにとらえたい」(武藤)
この日、試合は拮抗していたが、柏のほうがまさっていたように見えた。マリノスに完敗した1週間前の柏ではなかった。ネルシーニョ監督からも必死さが伝わってきた。
前半、悔しさを示していたのは鹿島の鈴木優磨のほうだった。きついマークに鈴木の自由を奪われていた。前半のロスタイムでキム・ミンテのヘッダーでリードした鹿島だったが、柏のほうが上かなという印象だった。決勝点は鈴木が倒されてのペナルティだったからうれしいだろう。
全体のパフォーマンスと勝敗は必ずしも一致しない。