■中盤でボスニア・ヘルツェゴビナ代表との関係構築に期待

 中盤で上田のパス供給源となりそうなのが、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表のホティッチだ。身長168cmと小柄な攻撃的MFとの関係構築が、上田の得点量産に大きく影響するだろう。

 得点能力に加えてポストプレーをもこなすことができる上田は、現在、日本代表でポスト大迫勇也の最有力候補である。2019年5月に行われたコパ・アメリカ(南米選手権)でA代表デビューを早々に果たすと、昨年は東京五輪に出場。さらに、直近の日本代表6月シリーズでも代表に選出されている。その中で、鹿島の先輩である柴崎岳との競演も果たしていた。

 さらに、Jリーグでは今季まで3シーズン連続で2ケタ得点を奪うなど順調なステップアップに思えるが、悔しい思いもしている。鹿島アントラーズのジュニアユースに所属していたが、ユース昇格は果たせなかった。そのため、ディープレッドのユニフォームを脱いで鹿島学園高校、法政大学でプレーすることとなった。

 それでもあきらめずに武器を磨き、法政大時代に“古巣”である鹿島アントラーズへの2021年シーズンからの加入内定を勝ち取る。そればかりか、2019年7月に法政大学サッカー部を中退する形で鹿島に加入することとなった。常勝軍団が異例の形で迎え入れることとなったのだ。

 反骨心を胸にゴールを仕留め続ける上田。ベルギーからカタールを狙うこととなる。

PHOTO GALLERY ■【図表】上田綺世加入後のセルクル・ブルージュ想定フォーメーション■
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