こうして再びリードを奪った日本。その後は前線からのプレスが効くようになり、狙い通りにボールを奪って攻撃を展開。それに合わせて最終ラインも押し上げてコンパクトな状態を保てるようになる。そして、58分にはCKからの植木のヘディングシュートの落ち際にDFの高橋が詰めて3点目を奪い、さらに74分に胸でのトラップで浮かせたボールを叩いた植木の豪快なゴールも決まり、最後は長谷川がPKをゲットして自ら決めて(89分)、終わってみればセルビア戦に続く5得点となった。
■内容を伴った2戦合計10得点
30度近いという暑さでフィンランド選手の足が止まったこともあったが、後半は日本の圧勝だった。
こうして、日本はヨーロッパ遠征を2連勝。得点10、失点1という成績で終えた。
もちろん、今回対戦した両国はワールドカップ出場経験がない国であり、日本にとっては“格下”だった。
だが、フィンランドは7月にイングランドで開催されるUEFA女子ユーロ(欧州選手権)に出場するので、チームの完成度は高く、コンディションも整っていたはずだ。
それに対して、日本は試合から遠ざかっている国内組とシーズンオフに入った欧州組、それにシーズンの真っ最中のアメリカ組とコンディションもバラバラな状態であり、準備期間も限られた中での試合だった。
しかも、10得点という結果だけでなく、内容的にもこれまでになく積極的な試合を展開したことを高く評価すべきだろう。