■守備への組み込み方

 ガーナ戦において森保ジャパンは、4-3-3と4-4-2を行き来するような陣形で守備を実行。そのなかで久保は、4-3-3ではIH、4-4-2でのプレッシングでは上田綺世と2トップを組んだ。

 今回はガーナの遅攻から大きなピンチを迎えることはなかったものの、世界レベルの強豪国が相手だったとしたら、4-3-3におけるIHとしての久保の位置は弱点になるだろう。

 久保はこの試合で何度か球際の勝負に負けてボールを奪われる場面を見せており、フィジカルコンタクトの弱さを露呈してしまった。この状態のままIHとして守備ブロックの内側に組み込むのは、リスクをはらむ。

 従って、久保がピッチにいる間、守備時は常時4-4-2の陣形を敷いてこの21歳を2トップの一角に置くべきだろう。久保はクレバーにボールを誘導する守備は得意であるため、最前線からパスコースを消しつつ追い込むタスクを与えたい。そうすることで、チームの弱点を隠しつつこの21歳の良さを引き出せるだろう。

 こうした条件が必要であるとはいえ、若き才能を新たな武器とすることも本番に向けたオプションとして改めて考える必要がある。

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