■富士大学の円陣に加わったアルベル監督
そんな姿勢が、アルベル監督の心に刺さった。試合後、富士大学の選手がピッチの上で円陣を組むと、そこにアルベル監督が加わったのだ。そして、選手に激励のメッセージを送った。
「勇気を持ったプレーをしてくれた。とても評価する。ボールを大切にプレーしようとする気持ちも伝わってきた。若者として最も重要な勇気を持ってプレーするということに心ひかれた。素晴らしい試合だった」
富士大学の天皇杯の挑戦はここで終わった。そんな学生に対し、スペイン人指揮官の男気あふれる行動だった。
東京と札幌が勝ったことで、J1勢を打ち崩すジャイアントキリングは今年は起きなかった。しかし、別のドラマが味スタで生まれたのである。