6月6日、日本代表はブラジル代表と対戦し、0-1で敗れた。世界ランキング1位であるだけではなく、最強メンバーをそろえたセレソン相手のPKによる1点差の敗北は、何を意味するのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が徹底討論した。
■森保監督らしい起用
――後半から出た鎌田大地はいかがでしたか。
大住「森保監督らしい起用だと思った。セカンドチャンスを与えるんだよね」
後藤「柴崎岳にも与えたじゃないですか。セカンドチャンスどころじゃないのに」
大住「柴崎はそつなくやっていた。途中から出て、ボールを失ったのは堂安。自陣で失っちゃいけないと、肝に銘じないといけないよね」
後藤「鎌田の交代の話に戻すと、僕は後半も原口元気でいくべきだと思った。コンディションの問題があるのかもしれないけど。前半の中盤の3人はすごく良かったよね」
大住「原口は前回よりも良かったね。テンポの早い試合に慣れている感じがした。決断が早いから大きなミスにつながらないし、走り出しのタイミングが早いから、良いところでボールを受けていた」
後藤「ブンデスリーガ上位のクラブにいるし、ワールドカップも経験しているわけだしさ。原口は頼りになる。鎌田が悪いというのではなく、前半の方が明らかにバランスは良かった」
大住「鎌田は少し他の2人と離れていたよね。だからといって、トップ下ではない」
後藤「中盤は逆三角形なんだけど、鎌田が前に残る形が多かった。しかし、鎌田から決定的なパスが出せたかというと、それはなかった」
大住「この間より、随分気持ちは入っている気はしたなあ」
後藤「ただ、ああいうポジションなら、CFの古橋亨梧に決定的なパスを通してほしいね」