■生かしたい日本の武器
遠藤はパラグアイ戦でも、圧倒的存在感を示した。ファウルを受けても倒れることなくプレーしており、パラグアイ選手との“格の違い”のようなものすら感じた。守田はコンディションが良くないようでパラグアイ戦には出場しなかったが、田中は途中出場して強烈なミドルシュートで4点目を決めた。もし、ブラジル戦でも守田のコンディションが上がらないようなら、パラグアイ戦で攻守にわたって献身的にプレーした原口元気を使えば強力な中盤は維持できる。
3人で守ってブラジルに自由にプレーさせず、ボールを奪う瞬間に選手間の距離が保たれていれば、中盤でボールを奪った後に簡単には奪い返せないようにつなぐことができる。そして、田中や守田(原口?)がブラジルのアンカーであるカゼミロの両脇のスペースを利用してパスを出して、前線の選手を走らせて勝負させるのだ。
日本がスピードを生かして攻撃の形を作れば、ブラジルの守備陣には必ず混乱する瞬間は訪れる。そうすれば、スペースが狭い中でも正確に決めることができる南野拓実のシュート技術を生かせる場面も生まれるし、ブラジル守備陣がボックス内に押し込まれれば、再び田中のミドルシュートがゴールを脅かすかもしれない。