■本気度の高いブラジル

 チッチ監督のブラジルは、2002年日韓大会以来20年ぶりのワールドカップ優勝を目標としている。南米予選を14勝3分無敗という圧倒的な成績で勝ち上がってきただけに本国での期待度も高いことだろう。

 もちろん、チッチ監督としてはヨーロッパの強豪との準備試合を組みたかったところだろうが、今回の韓国、日本との連戦はブラジル代表にとってもワールドカップに向けての貴重な準備試合ということになる。ブラジル代表はこれまでにも何度か来日したことがあるが、“本気度”という意味では過去来日したブラジル代表の中でも最高に高いはずだ。

 しかも、韓国で1試合戦った後で時差調整も終わり、コンディションも上向いているはずだ。韓国戦では「直前の合流」となったチャンピオンズリーグ・ファイナル組(レアル・マドリード、リヴァプール所属選手)のほとんどがベンチスタートとなった(カゼミロのみが先発して70分までプレー)。GKも、韓国戦では「世界最高」の呼び声も高いアリソンではなく、ウェベルトンが出場した。

 だが、中3日で臨む日本戦ではすべての選手が出場可能となる。GKもアリソンが出てくるのは間違いない。つまり、ブラジルは韓国戦よりさらに強力な布陣で挑んでくるはずだ。

 そんなブラジル相手に、日本代表がどのような戦いができるのか……。予報によれば雨の中の試合となるようだが、国立競技場のピッチ・コンディションは素晴らしい。内容の高い戦いが観られるのは間違いない。

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