■日本代表が越えられない壁

「前回以上」の成績ということで、森保一監督は目標を「ベストエイト」に設定した。

 10年ほど前までなら日本代表の目標は「グループリーグ突破」だった。だが、日本はすでにワールドカップ本大会で3度もラウンド16まで進出した経験がある。そして、前回はそのラウンド16で優勝候補の一角ベルギーをあと一歩まで追い詰めた。

 だから、今や目標は一つ先のベストエイトとなったのだ。

 日本はFIFAが主催する男女各カテゴリーのワールドカップの中で、クラブワールドカップを除く全カテゴリーの直近の大会で、グループリーグを突破してラウンド16または準々決勝に進出している(そんな国は世界中で日本だけだ)。昨年はフットサルがワールドカップでラウンド16まで進んだし、ビーチサッカーなどは決勝進出を果たした。そして、2021年の東京オリンピックでも、男子は準決勝に進出。女子も準々決勝になんとか辿り着いている。

 だが、同時にほとんどの大会で日本代表は、そのラウンド16か準々決勝で敗退してしまっているのだ。

 そういう意味からも、ワールドカップでの日本の目標はラウンド16の突破=ベストエイトということになるだろう。

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