【日本代表考察】求められるローテーションでの「完成度向上」と4試合目での「勝ち切り」【6月シリーズは「模擬ワールドカップ」】(2)の画像
森保監督にとっても模擬W杯となる6月 撮影:中地拓也

 ワールドカップ開催まで、半年を切った。出場チームは準備を加速させていこうとしている。
 日本代表も6月には4試合を行う。この貴重な準備の機会をいかに有効活用すべきか。サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。

■日本が狙うべきは2位通過

 日本代表は11月23日にドイツと戦った後、27日に大陸間プレーオフ勝者(ニュージーランドまたはコスタリカ)、そして12月1日の最終戦でスペインと戦う。すべて、中3日だ。ロシア大会では、コロンビア戦からセネガル戦までが中4日だったから、ちょっとだけ厳しい日程になった(その代わり、移動の負担がなくなる)。

 さらに、もしグループEを2位通過したとすれば、同じく中4日でラウンド16を迎えることになる(相手はグループFの1位。またベルギーかもしれない……)。

 ちなみに、もし日本がドイツとスペインを連破してグループEを首位で通過すると、ラウンド16までは中3日しかない。

 それなら、日本としては2位通過の方がいいだろう。

 というのは、優勝を狙うような強豪国はグループリーグの間は力を温存して戦えるが(だからこそ、ジャイアントキリングが起こる)、日本はグループリーグの間から全力で戦うしかない。従って、選手たちの負担は大きくなるので、ラウンド16でもしっかりと戦いきるためには休養日が1日でも多くほしいのである。

 しかも、グループFからはFIFAランキング2位のベルギーか、前回準優勝国のクロアチアが勝ち抜いてくると思われるので、1位通過してもとくに有利になるとも思えない。

 いずれにしても、「ベストエイト」を目標としている日本代表としては、4試合目(ラウンド16)までをしっかりと戦い切る必要があるわけだ。

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