■カタールW杯の特殊性

 その結果、見たい試合でも諦めざるを得ないこともある。たとえば、韓国の試合も1試合くらいは見ておきたかったのだが、韓国はグループFに所属していて全試合が日本の試合の前日に行われたので、結局1試合も観戦できなかった。

 これは面倒だけれどとても楽しい作業だ。もちろん、訪れた都市での観光やグルメのことも想像しながらの作業である。2010年は南アフリカ、2014年はブラジル、2018年はロシアと、いずれも地域差の大きな国ばっかりだったので「楽しさ」もひとしおだった。

 ところが、今年の大会にはそういう楽しみがまったくない。

 すべてが、カタール国の首都であるドーハとその近郊都市で行われ、多くのスタジアムが地下鉄で移動可能なのだ。計画を立てるまでもない。毎日が宿泊施設とメディアセンター、スタジアムの往復という単調な日々となるだろう(その代わり、移動の心配なく見たい試合を選ぶことができるし、1日に複数試合を見ることもできる)。

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