【J1分析】神戸・ロティーナ監督が「苦しめられた」と評した湘南の「立ち位置」【湘南ベルマーレvsヴィッセル神戸】(1)の画像
汰木康也につく畑大雅。「良い立ち位置」を継続した湘南が勝利した 湘南ベルマーレvsヴィッセル神戸(20220521)撮影/原壮史
湘南ベルマーレvsヴィッセル神戸 20220521

【明治安田J1リーグ 第14節 湘南ベルマーレvsヴィッセル神戸 2022年5月21日 15:03キックオフ】

「前半、彼らが守備面で良い立ち位置を取り、こちらを苦しめた」

 敗れた神戸のミゲル・アンヘル・ロティーナ監督は試合をそう振り返った。

 湘南はこのところ、立ち上がりから勢いでは相手を上回るものの、次第にズレが目立ちゴールを奪われてしまう、という試合が続いていたが、この日はズレが生じることがなかった。

 なぜ湘南はこの試合で「良い立ち位置」を継続できたのだろうか?

酒井高徳をチェックする畑大雅 湘南ベルマーレvsヴィッセル神戸(20220521)撮影/原壮史

 山口智監督は「選手がよく判断をして状況を見ながら、我慢するところは我慢する、行くところは行く、そういうゲームだった」とした。

 この日の湘南は、その判断がかみ合い、1人の選手が複数のタスクをこなし続けて神戸を苦しめた。

 たとえばウイングバックの畑大雅は、サイドバックの酒井高徳に対して高い位置でチェックして前を向かせない、ということと、ウイングの汰木康也へ簡単にボールが出てこないように低い位置でついていく、ということを状況に応じてバランスよく使い分けた。もちろん、汰木のドリブルに対する守備や攻め上がってのクロスもこなす。

 その判断を支えていたのは、緊張感と集中力だけはない。これまでの後悔や反省が活かされたからこそ、試合を通してそれが保たれた。

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