各国の首都には、サッカーのビッグクラブがつきものだ。日本の首都・東京にも、J1だけではなくさまざまなカテゴリーで戦うクラブが存在する。やはり多くのクラブが集うロンドンのように、東京が「サッカーの大都市」になる日は来るのか。サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■ドイツの首都クラブの明暗
ドイツ・ブンデスリーガ1部は5月14日の試合で38節までの全日程を終了。
最終節では、遠藤航が後半アディショナルタイムに決勝ゴールを決めたシュトゥットガルトが劇的な形で1部残留を決定。これによって、首都ベルリンの名門ヘルタがシュトゥットガルトと同勝点ながら得失点差で下回ることとなり、残留プレーオフ行きが決まった。
一方で同じベルリンに本拠を置き、原口元気と遠藤渓太が所属するウニオン・ベルリンは5位フィニッシュで来シーズンのヨーロッパリーグ出場を決定。ウニオンはずっとブンデスリーガ2部もしくは地域リーグで戦っていたクラブで、1部昇格からわずか3シーズン目での快挙だった。
こうして、首都ベルリンの2つのクラブの明暗は大きく分かれることになった。
つまり、ドイツ連邦共和国の首都ベルリンにはトップリーグに関わるクラブが2つある(2つしかない)ということだ。