ベルリンは、日本国における東京のように政治、経済、文化などすべてが集中する一極型の首都ではない(人口は350万人ほど)。従って、トップリーグに所属するクラブが2つというのは都市の規模に見合ったものなのかもしれない。ちなみに、ドイツ第2の都市ハンブルグ(人口約180万人)や第3の都市ミュンヘン(同約150万人)にも、トップリーグに関わる規模のクラブがそれぞれ2つずつ存在する(ハンブルガーSVとザンクトパウリ、バイエルン・ミュンヘンと1860ミュンヘン)。
■8つのクラブがトップリーグで戦うロンドン
同様に、ヨーロッパ大陸の各国の首都クラスの都市には2つか3つの有力クラブが存在する場合が多い。
フランスのパリは、現在はパリ・サンジェルマンの一人勝ち。スペインのマドリードはレアルとアトレティコ、それにラージョ・バジェカーノを加えて3つのクラブが存在する。
一方、多数のクラブが存在しているのがイングランドのロンドンだ。イングランドの大都市バーミンガムやマンチェスター、リヴァプールなどでは2つのクラブがトップリーグで競っているケースが多いが、そんな中で例外的なのが集中度が高い首都のロンドンなのだ。3部に相当するフットボール・リーグ1に所属するチャールトン・アスレティックFCまで含めると、ロンドンでは8つのクラブがトップリーグで戦っていることになる。
その他、1つの都市で多くのクラブがトップリーグに所属しているので有名なのはアルゼンチンのブエノスアイレスやロシアのモスクワだろう。ともに、各国の社会の中で一極集中度が高く、政治、経済、文化などすべての中心となっている大都市だ。