■膨れ上がる放映権料

 この方式の「公平度」については、私にはよくわからない。抽選や組み合わせなどでかなりの運不運が生まれるのは必然だが、「試合数増加」の経済的メリットがクラブを黙らせるだろう。なにしろ、これまで32クラブ、4クラブずつ8グループの「グループステージ」では、それぞれのクラブが6試合(ホーム3試合)だったのが、新方式により、これまでどおりの16クラブによる「ノックアウトステージ」に進む前に、各クラブは10試合(ホーム5試合)を戦うことができる。「グループステージ」段階の総試合数も、従来の96から180へと倍近くになる。

 その結果として出てくるのが、当然のことながら「放映権料のさらなる高騰」である。現在の欧州チャンピオンズリーグの放映権収入総額はシーズンで軽く4000億円を超えているが、それが倍とはいえなくとも、5000億円、6000億円へとふくらむのは必然だ。すなわち、UEFAもチャンピオンズリーグの主役となるビッグクラブも、これによってさらに「金満度」が増すことになる。

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