後藤健生の「蹴球放浪記」第110回「日本人記者団、強引に警備を突破する」の巻(2)日本人記者団のペンは剣よりも強しの画像
メキシコW杯のADカード。筆者が初めてADを取得した大会だった 提供/後藤健生

 平和に越したことはないが、非日常のスタジアムは荒れることもある。そのために警備員が配置されているのだが、スタジアム、あるいは国によって、その力はさまざま。サッカージャーナリスト・後藤健生は、体を張ってアメリカ大陸やアフリカで、スタジアムの「警備力」を計測してきた。

■容赦ないナイジェリア

 実力行使に躊躇がなかったのは、1999年のワールドユース選手権の時に見たナイジェリアの警察や軍でした。

 子供たちがスタジアム前で騒いでいると、いきなり大きな革の鞭をビシーッ、ビシーッと振り回して子供たちを追い払ってしまいます。あるいは、日本とスペインの顔合わせとなった決勝戦の前に外の様子を眺めていたら、交通止めになっている入口からタクシーが無理やり入り込もうとしていました。あんな所を突破しようとする運転手の方もどうかと思うのですが、警察官(軍?)もまったく容赦しません。彼らは、いきなりそのタクシーのボンネットやフロントガラスを警棒で叩いてボコボコにしてしまったのです。

 しかし、そんな超アグレッシブなナイジェリアの警備陣相手に、一歩もひるまない日本人記者団の姿もあったのです。

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