■流れが大きく変わりそうな交代

 1点差の状態で互いに大きく動くわけにはいかないまま時間は過ぎていったが、流れが大きく変わりそうな交代が72分に行われた。

 ヴィニシウスを完璧に抑えながらも消耗しきったウォーカーが、オレクサンドル・ジンチェンコとスイッチ。ジンチェンコは左サイドに入り、カンセロがウォーカーが務めていた右サイドバックに回った。

 これによってヴィニシウスが個の力を発揮できるようになるかと思われたが、直後にスコアを動かしたのはシティだった。シウバが中央を持ち上がると、ガブリエル・ジェズスがサイドバックのフェルラン・メンディを引きつけ、大外のリヤド・マフレズがフリーに。マフレズはシウバからのラストパスをダイレクトでニアサイドに叩き込み、シティがトータルスコアで2点差とする大きなゴールを記録した。

 2点を追いかけるレアルだったが、シティは隙を窺いながらボールをコントロールし、ジャック・グリーリッシュやカンセロがゴールを脅かす。

 ここまで不安定ながらドラマチックな展開で勝ち進んできたレアルもついにここまでか、と誰もが思った90分、エドゥアルド・カマヴィンガが早めに放り込むと、オフサイドギリギリで飛び出したカリム・ベンゼマがダイレクトで折り返し、ロドリゴが押し込んでとうとうシティゴールをこじ開けた。

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