【ACL考察】グループリーグ「接戦」の理由は日本・韓国・東南アジア勢の「三すくみ」状態!【日本勢の韓国勢相手の苦戦を読み解く】(1)の画像
モーベルグも結果を出している浦和だが、必ずしも結果を伴っていない 写真:中地拓也

 今季のACLに参加している日本勢は、各グループで接戦を強いられている。鍵となるのは、韓国勢との対戦だ。ここまでの苦戦、そしてここからグループステージを突破するための大事な要素を、サッカージャーナリスト・後藤健生が読み解く。

■良いスタートを切った浦和だが…

 東南アジア各国で開かれているAFCチャンピオンズリーグ(ACL)東地区のグループステージはこれから後半戦を迎える。

 F組の第3節と第4節で韓国の大邱FCと対戦した浦和レッズは4月21日の第1戦では0対1の敗戦。そして、24日の第4節では0対0のスコアレスドローに終った。大邱がシンガポールのライオンシティ・セイラーズに敗れているため、第4節終了時点で勝点7で並び、得失点差では浦和がリードしているものの、勝点が並んだ場合は全試合での得失点差などより当該チーム同士の対戦が優先されるので、大邱が残り2試合で勝点を落とさなければ、浦和が残り試合でどれだけ大勝しても大邱の1位、浦和の2位が決まる(もっとも、浦和が残り2試合できちんと結果を出せば2位通過の可能性は高い)。

 今シーズンのJリーグでは、良いときには素晴らしい内容の試合ができるものの依然としてパフォーマンスが安定せず、2勝2分4敗の10位と低迷していた浦和だが、ACLでは初戦でライオンシティに4対1で勝利し、2戦目も山東泰山には5対0と大勝した。毎試合のようにメンバーも代わり、チームの結束力も上がり、また、新戦力であるダヴィド・モーベルグやアレックス・シャルクも結果を出して融合度も上がっていた。「非常に良いスタート」だった。

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