■良い印象が残る交代となった
互いに不安定な要素がなくならないまま90分が過ぎることになったこの試合では、アルテタ監督の選手を信頼する姿勢が目立った。
ソアレスはハーフタイムに冨安と交代になってもおかしくなかったものの、指揮官は彼を失格とするのではなく修正によって再びチャンスを与え、結果として後半は穴ではなくなり90分までプレー。スタジアム中に労われてピッチを去ることになった。
後半に守備での最大の危険要素となってしまったタバレスに対しても、アルテタ監督は失格だという姿勢をとらず。先制ゴールだけでなく、攻撃時にフォワードや2列目の選手のようにエリア内で良いポジションをとっていたことでプレーさせ続け、フル出場となった。
守備での穴がチームにありながらも少ない時間の出番となった冨安だが、それは信頼度が下がっているということではなく、アルテタ監督のこのような姿勢によるものだ。
最終的に出場したことで、次戦はソアレスではなく冨安がスタメンに名を連ねることになるだろう。冨安にとっても、大事に扱われている、という良い印象が残る交代となった。
戦力として扱われている、信頼されている、ミスを怖がるよりも良さを出すことが大切、などと選手 が感じることができるマネジメントを見せたアルテタ監督と共に、チームは確実な歩みを続けている。
アーセナルは暫定4位(トッテナムが勝利すれば再び同勝ち点の5位)となり、残り5試合のうち2敗したとしても、現実的な得失点差では6位のユナイテッドには追いつかれないであろう状態となっている。ヨーロッパ最高峰の戦いへ、冨安が復帰し安定感を増すアーセナルは、チーム一丸となってラストスパートに突入する。
■試合結果
アーセナル 3-1 マンチェスター・ユナイテッド
■得点
3分 ヌーノ・タバレス(アーセナル)
32分 ブカヨ・サカ(アーセナル)
34分 クリスティアーノ・ロナウド(ユナイテッド)
70分 グラニト・ジャカ(アーセナル)