■南米で病気に罹った?
さて、1979年の話に戻ります。
「やれやれ、これはいったい何なんだろう?」
原因が分からないまま症状が続くと心配になってきます。
僕には、心配の理由がひとつありました。
というのは、前の年、つまり1978年にアルゼンチン・ワールドカップがあって、僕は生まれて初めて南米大陸に行ったのです。「南米に行くなんて一生に一度だろうから、あちこち見て回ろう」と思って大会の前後も含めて約2か月かけてペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチン、パラグアイ、ブラジルを回ってきました。
「南米で、何か変な病気に罹ったのかもしれない。やはり、病院に検査を受けに行った方がいいのか……」
そうして悩んでいたのですが、しかし、春が過ぎて夏になると症状はすっかり収まりました。実は花粉症だったのですから、当然ですよね。