後藤健生の「蹴球放浪記」第107回「まだ誰も花粉症やW杯も知らなかった時代」の巻(1)きっかけは2か月間の南米放浪!?の画像
アルゼンチンW杯決勝戦の入場券 提供/後藤健生

 現在であれば、サッカーのワールドカップは日本中の人が知っている。だが、かつてはマニアしか知らない時代もあった。その当時から、蹴球放浪家・後藤健生は大会観戦に出向いていた。まだ、花粉症も知られていない時代から…。

■風邪のようだが発熱はなく…

 4月も下旬に入って、すっかり暖かい日が増えてきましたね。外気にさらされながら2時間も(2試合観戦したら、その倍)スタンドの一角に座って試合を観戦するという生活を続けていると、オフィスワークをしている人たちよりも気候の変化にはずっと敏感になってしまいます。まあ、夏場は夏場で猛暑の中での観戦はとても辛いのですが。

「季節に敏感」と言えば、花粉症の方々もそうではないでしょうか?

 スギの花粉は終わりましたが、まだヒノキの花粉は飛んでいるでしょう。花粉症に罹ると春の訪れを複雑な気持ちで迎えなければならないのです。

 僕が初めてスギ花粉症を発症したのは、1979年の春のことでした。

 くしゃみや鼻水が出て、目がショボショボして風邪のような症状ですが、発熱はしませんし、時間が経っても一向に回復しません。

 ちなみに、「風邪」というのはウイルス感染症のひとつで、そのうちの多くは古くから人間界に存在する(旧型)コロナウイルスによるものです。

 大昔、ある種のコロナウイルスがヒトに感染するようになってパンデミックが起こったのかもしれません。そして、そのウイルスは次第に弱毒化して、「ただの風邪」になったのでしょう。2019年から流行っている、あの忌々しい新型コロナウイルスも、早く「ただの風邪」の一種になってほしいものです。

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