ブラジルと言えば、サッカー王国として知られる。今年開催されるワールドカップでも、優勝候補に挙げられる。その強国の歴史でも、今回のセレソンは最強かもしれない。サッカージャーナリスト・大住良之が、ブラジル代表を解析する。
■ネイマールと次代のエース
FWはさらに多彩だ。「当確」は左サイドでプレーするネイマール(パリ・サンジェルマン=30歳)ひとり。ネイマールは今予選でチームトップの8得点を挙げており、エースとしての貫禄を示した。ブラジル代表117試合で71得点。すでにロナウドの「66得点」の記録を抜き、ペレがもつ「77得点」の最多記録にも迫っている。ワールドカップ前の親善試合、あるいはワールドカップの舞台での新記録達成があるかもしれない。ゴール前での俊敏な動きからのシュートだけでなく、アシストも多いネイマールは、やはり不可欠な存在だ。
もうひとりの左FWの候補が「次代のエース」と目されるヴィニシウス(レアル・マドリード=20歳)だ。圧倒的な個人技の持ち主で、ややボールを持ちすぎるきらいはあるが、チームのリズムに合えば破壊的な武器になる。