【UEFAチャンピオンズリーグ 決勝トーナメント2回戦2ndレグ レアル・マドリードvsチェルシー 2022年4月12日(日本時間28:00キックオフ)】
この試合で0−2とチェルシーに2点をリードされ、トータルスコアが2−2となり、ゴールを奪わなければならなくなったレアルは、最終ラインと2列目の間をチェルシーにいいように使われるようになった。
勢いづく世界王者は62分にマルコス・アロンソが右足で豪快なシュートをねじ込む。レアルの選手たちは崩れ落ちたが、アロンソのハンドがあったとしてVARで取り消しになった。
九死に一生を得たカルロ・アンチェロッティ監督は73分にトニ・クロースをエドゥアルド・カマヴィンガにスイッチして修正を図るが、コンパクトさを取り戻すことはできず、75分、ティモ・ヴェルナーがネットを揺らして、ついにチェルシーが逆転してみせた。
攻めるしかなくなったレアルはフェルラン・メンディをマルセロに、カゼミーロをロドリゴに替え、カマヴィンガをアンカーにした4-1-4-1に変更。人数とリスクをかけて押し込もうと試みる。すると直後にチェルシーのカウンターをダビド・アラバが高い位置で未遂に終わらせると、マルセロを経てボールはモドリッチへ。
ここで、36歳の天才が信じられないような鮮やかな仕事をしてくれた。代名詞ともいうべき右足アウトサイドで放たれた見事なパスが、エリアに走り込むロドリゴに完璧にフィット。ロドリゴもボレーでパーフェクトに合わせて、レアルが同点に追いついた。
土壇場中の土壇場でレアルがトータルスコア4−4にしたことで、試合は延長戦に突入。消耗しながらもミスが許されないという厳しい状況の中、バルベルデ、カマヴィンガ、ロドリゴというエネルギッシュな選手たちがチェルシーの攻撃を詰まらせ、ナチョの負傷交代に伴い急遽センターバックに移ったダニエル・カルバハルも奮闘。90分間戦術で上回ったチェルシーに対し、延長ではレアルがエネルギーで上回った。