■久保らを投入したが…

 すると、攻撃するしかなくなったマジョルカは86分に久保建英、イ・ガンイン、アントニオ・サンチェスの3人を投入。

 しかし、これは攻撃的な選手をピッチに増やしただけだった。放り込みから始まる攻め方は変わらず、久保やイ・ガンインが良さを発揮できる場面は訪れないまま、アギーレ体制初戦は勝ち点0に終わった。マジョルカは降格圏から脱出できなかった。

 10人になっていなかったとしたら、久保のポジションはどこになったのだろうか?

 基本陣形には久保のポジションは存在しない。この試合のように、スクランブル態勢で得点を求めなければならない状況になった場合か、勝てる試合だ、と判断できた場合にのみ、長くても15分程度のプレー機会を得ることはありそうだが、その場合でも本来のプレーをしやすい状況にはならないだろう。

 残留という大きな目標のために犠牲になるのは、この試合を観る限り久保だ。下位チームへとレンタルされる宿命か、それともここまで自身の活躍でチームを残留圏内に位置させられなかったツケか。久保の今シーズンはこのまま静かに終わってしまうのだろうか。

 

■試合結果

ヘタフェ 1―0 マジョルカ

■得点

82分 ボルハ・マジョラル(ヘタフェ)

  1. 1
  2. 2
  3. 3