FIFAワールドカップカタール・アジア最終予選グループB第10節日本代表対ベトナム代表が埼玉スタジアム2002で3月29日19:35キックオフで行われた。試合は1−1のドローに終わったが、この試合ではGKの谷晃生がまさかのフィールドプレイヤー(FP)登録。一体何があったのだろうか。
■谷の背番号
日本代表では、ワールドカップ出場を決めたオーストラリア戦代表戦後、遠藤航と板倉滉がコンディション調整のために、代表チームから離脱し、それぞれのクラブへ戻った。さらに1名の選手に新型コロナウイルス陽性反応が出ており、ベトナム戦前の時点でFP19名+GK4名の23名という状況となった。
スタジアム入りする前、日本サッカー協会(JFA)から取材陣に対して報告があった。内容はGK1名がFPとして登録される、ということだった。その理由としては、「アジアサッカー連盟(AFC)の規定により、試合でのGKとしての登録は3名まで」であるからだという。さらに、これは異例の事態で、GKがFPとして登録されたのは「確認できる限りでは史上初」のことだという。
スタジアムDJからコールされた背番号は4。その背番号4を背負い、FPとして登録されたのが谷晃生だった。ただ、GKをFPとして登録することについては、ベトナム代表に対して敬意を欠いている、と受け取られる可能性がある。そのため、森保一監督はこの経緯をベトナム側に試合前の時点で伝えた。
谷が、そうした手続きを経てまでFP登録されたもう一つの理由は、森保監督の「今いるメンバー全員で戦いたい」という熱い想いからだった。そのため、谷をFPにしてでもメンバーに入れた。