■主将の一撃
1点ビハインドの日本は、旗手に代えて伊東純也を投入。すると一気に流れが良くなる。54分、吉田がインターセプトからそのままドリブルで駆け上がると、左サイドの久保へパスを供給。久保は中央の原口へパスを送ると、原口が巧みなコントロールからシュート。これはGKに弾かれるも、吉田が押し込んでゴールネットを揺らした。
吉田のこのゴールは代表では約2年5か月ぶりとなった。
主将の会心の一撃が決まった。前半の戦いをしていては勝てない。そう言わんばかりのゴール。ホッとしたという想いが顔からも感じられるが、ここから行くぞという気持ちが入ったゴールとなった。吉田の働きももちろんだが、後半頭からの出場となった伊東の存在は大きい。伊東が入ったことによりサイドが活性化し、引いて守ったベトナムは中々吉田にプレスをかけることができず、ドリブルでの侵入を許していた。
後半頭から投入された伊東も躍動していたが、後半は明らかに流れやリズムが違っていた。そして田中碧、南野拓実、守田英正の3人が入ると、さらにギアが上がったように感じた。VARにより取り消しとなったが、ゴールネットを揺らしたのは田中だ。守田は再三こぼれ球を拾い、日本の攻守に貢献。やはり主力の存在感は大きく、前半とは明らかに流れが変わっていた。
だが、課題は山積みだ。メンバーを変えてきたとはいえ、ベトナム相手に1失点を許し勝利を逃した。この試合でゴールを決めたのはDFの吉田。決定力不足があらためて露呈した。