■不安のある左サイドを活性化できるか…気になる起用ポジションは?

 現在の日本代表で不安視されている要素の1つが、左サイドだ。

 長年チームを引っ張ってきたSB長友佑都は衰えを隠すことができず、ここ最近の代表戦では物足りないパフォーマンスが続き、世代交代が求められている。そして長友の後釜候補として注目される中山雄太は、安定した守備対応とビルドアップ能力を見せ、第7節中国戦ではアシストを記録したものの、レギュラーを余裕で奪えるほどの圧倒的な実力は見せられていない。

 加えて、左WGを担当する南野拓実は、ここまで最終予選6試合にスタメン出場しているが、ここまでわずか1得点。こちらも圧倒的な存在感を示しているとは言い難い。

 左SB、IH、左WGのどのポジションで起用されても高クオリティのプレーができる旗手は、チームを一段階上のレベルに押し上げられる存在であり、不安視される左サイドもしくはIHにおいて、いきなりスタメンを奪ってのA代表デビューを果たす可能性も決して低くない。

 また、森保監督はオンライン会見で旗手の起用法について、「セルティックではIHとして多くの時間プレーしているので、そこが一番プレーしやすいポジションだと思っているが、複数ポジションでの起用も考えている」とコメント。

 果たして旗手は、最大の武器である「マルチロール」を代表でも発揮し、日本をW杯出場に導くことができるだろうか。

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