■サムアップポーズを見せてくれた

 最年長選手でありながら、最注目選手として見られる自身のことを「他の選手とまた違った意味で色々なことを考えて、使う・使わないを判断しなければならない。その中で勝たないといけない」と客観視し「そういう苦労は感じている」としたが、監督が実の兄ということで互いに余計なことを考える必要はない。

交代時のカズ。三浦泰年監督はサムアップポーズ 鈴鹿ポイントゲッターズvsラインメール青森(20220313)撮影/原壮史

 指揮官は公式戦に際し「これまでは、大丈夫か、と聞いていたが、今日は聞かなかった」と、行けるところまで行く、という起用だったと明かした。「ガス欠で、ベンチに自分から交代のサインを出した」というカズは、65分にピッチを去った。体力を使い切って戻ってきた弟に、兄はサムアップポーズを見せた。

 16年もの長い期間所属した横浜FCからJFLの鈴鹿ポイントゲッターズへと移籍(※期限付き移籍)したカズは、その大きな理由として出場機会を挙げている。ガス欠は悔しいことでもあるが、それだけプレーしたという喜びでもある。兄のサムアップポーズは、それを祝福しているように見えた。

PHOTO GALLERY 鈴鹿ポイントゲッターズvsラインメール青森 20220313
  1. 1
  2. 2
  3. 3