■久保の弱点が露呈する試合運びとなってしまった

 ガルシア監督は、セビージャ、アントニオ・サンチェス、イドリス・ババを1つ前でプレーさせる可能性について言及した。今のフラットな4-4-2は中盤の中で1つ前のポジションというのは存在しないため、ダイヤモンド型の4-4-2か4-2-3-1でガラレタの不在をカバーする考えがあるということだが、ダイヤモンド型は守備のことを考えると無さそうだ。そうなると、4-2-3-1で今以上にムリキに頼ることになる。

 また、彼らを1列上げて対応するということは、久保とイ・ガンインのコンビを少なくともトップ下とサイドという形で同時に先発起用するつもりがないことも示している。

 この状況は、昨シーズンにカルレス・アレニャと久保が同時起用されなくなり、さらにロングボール一辺倒になったヘタフェに近い。

 連勝が止まり、さらにガラレタを欠き、マジョルカは残留を最優先にした現実路線に切り替わっても不思議ではない。この試合で守備面での不安を露呈してしまった久保は、その変化の中でもファーストチョイスになるだろうか。アトレティコを撃破したゴール、前節の決勝点(オウンゴール)、とその中身は重要なものではあるが、リーグ戦1ゴール0アシストというここまでの数字は一抹の不安を感じさせる。

 

■試合結果

レアル・ベティス 2―1 マジョルカ

■得点

25分 アレックス・モレノ(ベティス)

75分 ベダト・ムリキ(マジョルカ)

83分 ウィリアン・ジョゼ(ベティス)

 

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