■常勝軍団の経験を還元する選手

 さらに、昨季に上乗せされるものがある。ベテランの経験である。永木亮太が7年ぶりに戻ってきたのだ。

 チョウ・キジェ監督の下で台頭した選手で、他クラブに引き抜かれた後も活躍した選手はそれほど多くない。だが、永木は鹿島アントラーズで完全なるレギュラーとはならなかったが、主力級の働きを続けてきた。常勝軍団で学んだ勝者のメンタリティを、古巣に還元してくれることだろう。

 中盤の底には米本拓司も加わった。田中、永木と選手充実のポジションとなり、昨季の1枚ではなく2枚を置くフォーメーションの方が今季のチームに合うかもしれない。プレーの方向性が変わるわけではなく、むしろ新しい可能性をもたらすことも十分に考えられる。

 久々にJ1に戻った2010年以降、降格と昇格の繰り返しの時期もあり、J1で1ケタ順位となったのは2015年の1度だけにとどまっている。ここ数年はJ1残留争いを続けているが、ピンチはチャンスになり得る。選手を引き抜かれても次々に若手が台頭。チームとしての経験も積んでいる。

 大きな波が来ようとも、飲まれずに乗りこなせばいい。ビッグウェーブをつかみにいき、1ケタ順位を狙いたい。

 

タスク:「1ケタ順位」
達成難度:★★★★☆

(16)へ続く
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