日本のサッカーにもたらされた「本来あるべき姿」【11月開幕のワールドカップがJリーグに与える影響】(1)の画像
普段と違う天皇杯だったが、これがリーグ戦の本来あるべき姿につながった 撮影:中地拓也

 今年は、ワールドカップ・イヤーである。サッカー世界最強国を決める4年に1度の祭典だが、今年はさらに特別な大会となる。これまでなかった11月開幕の大会となるのだ。この「世界の祭典」が日本サッカー界に及ぼす影響について、サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。

■開催時期が早まるJリーグ

 2月17日に開幕する2022年のJリーグ。ワールドカップ・イヤーのリーグ戦は、開幕戦も最終戦もこれまでより時期が早まることとなった。

 本来なら、ワールドカップがある年は5~6月に長い中断があるのだが、今年のワールドカップは中東カタールが舞台ということで、酷暑の夏を避けて開催時期が11~12月に変更。それに伴って、J1リーグは11月の最初の週末11月5日の土曜日に最終第34節を迎え、J2リーグはさらに早く10月23日に最終第42節を終了する(その後にJ1参入プレーオフを実施)。

 一方、インターナショナルマッチ・ウィークで3月下旬と5月下旬~6月上旬にJ1リーグが中断するだけで、今シーズンは長い中断がないシーズンともなる。

 開幕が早くなること、および途中に大きな中断がないこと。これが、今シーズンのJリーグの大きな特徴ということだ。

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