また、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は、昨年と同様にグループ・ステージは4月後半に集中開催方式で行われ、ノックアウト・ステージもホーム&アウェーではなく、東地区は8月中に一発勝負で行い、決勝戦は2023年2月に開催という変則日程で行われることも決まっている。
もちろん、これ以外にも新型コロナウイルスの新たな変異株が出現して感染が拡大してリーグ戦が中断されるような事態も起こりうるが、これは現段階で予想のしようもないことである。
こうした普段のシーズンとは異なったスケジュールは、優勝争いにどのような影響を与えるのだろうか?
■天皇杯決勝進出のマイナス点
まず、開幕が早まった点はリーグ戦の行方に何らかの影響を及ぼすのだろうか?
開幕が早まることはもちろん昨シーズンが終了する前から分かっていたことだから、当然、各クラブともそれに合わせて準備期間の日程を組んでいたはずで、そのこと事態は大きな影響はないはずだ。
しかも、例年は元日(1月1日)に開催される天皇杯全日本選手権大会決勝が、年明け早々に日本代表の活動が始まるために前倒しされ、12月19日に開催されて浦和レッズの優勝が決まった。
例年だと、天皇杯の決勝(あるいは準決勝)まで勝ち残ったチームはシーズンオフ入りが遅くなり、翌シーズンに向けての準備に悪影響を及ぼすことが多い。
2020年1月1日の天皇杯決勝に出場して敗れた鹿島アントラーズは、元日まで戦ったうえに、決勝戦で敗れたため翌年のACLはプレーオフからの参戦となり、シーズンオフが非常に短くなってしまったことで2021年シーズンはかなり苦しんだ。
たとえば、2021年度大会のファイナリストとなった大分トリニータは昨シーズンはJ1残留に失敗しており、2022年のリーグ戦は1年でのJ1復帰を狙う新シーズンとなる。もし天皇杯決勝が元日に行われていたとしたら、選手層も厚くない大分は苦しいシーズンを過ごすことになってしまうところだった。